屋久島紀行10
4日目、レンタカーを借りて島1周のドライブに出発。
途中、島の南側に海に面した温泉があるというので、
そこでひとっ風呂浴びる計画である。
まずは温泉目指して、宮之浦から時計回りに外周道路をひた走る。
レンタカーにナビが付いていなかったので、
バス停の名前と地図を見比べて走っていたのだが、
目標のバス停をあっさり見落とし、Uターン。
外周道路から分かれた、不安になるほど細い小道で海岸まで下りると
そこに目的の湯泊温泉があった。
入浴料は100円。
直径2メートルほどの湯船の真ん中を
申し訳程度の衝立で仕切った、男女混浴の温泉。
温度はぬるめ。
いつまででも浸かっていられるいい湯加減。
海風が心地よく、流れていく雲を眺めつつ温泉を楽しむ。
***
温泉で汗を洗い流したら、ドライブ再開。
島の西側は西部林道という坂やカーブの続く細い道路で、
対向車とすれ違うのもひと苦労。
さらに、猿や鹿が道路の真ん中でくつろいでいたりする。
向こうも慣れたもので、車が接近しても逃げない。
最初のうちは、止まって写真を撮ったりしていたが、
何度も行く手を阻まれるので、そのうち鬱陶しくなってくる。
まあ、日光のようにエサ目当てに群がってこないだけマシか。
鹿に関して言えば、宮之浦あたりの住宅地にも平気で出没するので
この時点で既に野良猫レベルの認識。
もはや写真を撮る気すら起きなくなっていた。
***
西部林道を抜け、島の北西部に来ると
左手に海が見えるようになる。
これがまた、信じられないくらいに綺麗で鮮やか。
海水が「ブルーレット置くだけ」みたいに青い。
手放しに誉めるのが悔しくて、
つい捻くれた表現を使ってしまう。
ただ、勝ち負けで言ったら負けである。
認めねばなるまい。
ついに、大自然に負けた。


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